旅の準備はじめよう

この記事では、日本で住宅を購入する前に知っておきたいことを紹介。日本独特の間取り図の読み方から、住宅購入の流れと手続き、住宅ローン、税金や手数料、東京都の住宅価格まで、5つのポイントに分けて解説します。
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「日本で家を買いたい」と思ったとき、はじめになにをすればよいでしょうか。この記事では、日本で住宅を購入する前に知っておきたいことを紹介します。
住宅の間取りの見方や手続き、手数料などこれから紹介するポイントを事前にチェックして、理想の住まいを手に入れましょう!
・ポイント1、間取り図の見方を覚えよう! LDKとは
・ポイント2、日本の住宅購入の流れ
・ポイント3、在日外国人でも住宅ローンを組めるの?
・ポイント4、日本に住んでいなくても家が買える?非居住者向けの不動産購入方法
・ポイント5、家を買うとかかる税金や手数料は?
・ポイント6、東京の住宅価格の目安は?区ごとに紹介
・外国人向けの不動産購入なら「南青山リアルエステート」がおすすめ
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まずは日本の間取り図の略語を覚えましょう。部屋の間取り(レイアウト)は、"L・D・K"といった大文字のアルファベットで表されます。
下の表は、これらの略語とその意味を照らし合わせたものです。覚えておくと家を買うときだけでなく、借りるときにも役立ちますよ。
間取り図の略語とその意味 | |
L (Living) | 居間 |
D (Dining) | ダイニング |
K (Kitchen) | キッチン |
UB (Unit Bath) | ユニットバス |
WC (Water Closet) | トイレ |
CL (Closet) | クローゼット |
RF (Roof Floor) | ロフト |
SB (Shoes Box) | シューズインクローゼット |
MB (Meter Box) | ガス・電気・水道のメーター |
このほかにも間取り図によく書かれている言葉や、不動産屋でよく使われる言葉があります。
よく使われる不動産用語 | |
洋室 | フローリングの部屋 |
和室 | 畳のある部屋 |
バルコニー | バルコニー |
洗 | 「洗濯機置き場」の略語 |
クローゼット | クローゼット |
ウォークインクローゼット | 人が入れる広さのクローゼット |
廊下 | 廊下 |
帖 | 畳1枚の広さのこと (1帖=1.6562㎡) |
以上の基本的な考え方を身につけた上で、日本の間取り図を見ていくとよいでしょう。ここでは、日本の不動産の基本的な部屋タイプをいくつか紹介します。
部屋タイプの略語 | 意味 | 部屋の広さ |
1R | 1つの居室と、居室の一部にキッチンがある間取り | 13㎡ほど、居室は5〜7帖ほど |
1K | 1つの居室と、居室から仕切られたキッチンのある間取り | 13〜25㎡、居室は5〜7帖ほど |
1DK | 1つの居室と、ダイニングキッチン(DK)のある間取り。 DKは4.5~8帖 | 20〜30㎡、居室は4〜8帖ほど |
1LDK | 1つの居室と、リビング・ダイニングキッチン(LDK)のある間取り LDKは8帖〜 | 23〜35㎡、居室は4〜8帖ほど |
略語の前の数字は居室の数を表します。
たとえば、1LDK = 1つの部屋+ LDK、2LDK = 2つの部屋+ LDKのことです。
日本で住宅を購入する場合、物件の共用部分やバルコニーが販売エリアに含まれていないことに気をつけましょう。
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実際に内観をして気に入った不動産が見つかったら、購入手続きを行います。新築か中古かによって手続きは異なります。
たとえば以下は、新築住宅や先行販売のマンションの購入手続きです。
新築住宅の購入手続き | |
Step1:物件を探す | 不動産屋に出向き物件を探します |
Step2:購入申込 | 気に入った物件があれば、不動産屋で購入の申込をします |
Step3:抽選 | 登録者が複数いる場合、抽選が行われます |
Step4:契約 |
不動産屋から物件や取引条件などの重要事項説明を受けたあと、売買契約を締結します 通常、手付金として物件の5~10%のお金を事前振込します |
Step5:ローン | ローンを組む場合は、購入前に銀行にローン申請をしておきます |
Step6:引き渡し | 手数料などの残代金の支払を済ませたら、鍵の引き渡しがされます |
中古住宅の場合も新築と同様のステップを踏みますが、最後に土地・建物の所有権移転登記登記が必要な点に注意しましょう。登記の仕方については、通常、不動産屋から説明があります。
手続きのなかでもハードルが高いのがローンを借りることではないでしょうか? ビザの種類によっては在日外国人もローンを借りることができます。
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永住権がなくても、日本国内での収入や居住の実績があれば、利用できます。ただし、
日本で勤務をしていたとしてもSOFAなど日本に居住していると認められない場合は、正式な在留資格が必要となります。
詳細な条件は下記のとおりとなります。
・お借入時の年齢が満18歳以上、完済時の年齢が満80歳の誕生日までの方。
・当行指定の団体信用生命保険にご加入いただける方。
・日本に居住されている日本国籍または外国籍の方。
・前年度のご年収(自営業の方は申告所得)が500万円以上の、安定した収入がある方。
引用:SMBC信託銀行
実は日本ではビザや銀行口座の有無に関係なく家を買うことができます。ただし、非居住者は住宅ローンの利用が難しく、基本的に現金一括払いが必要です。また、不動産を所有しても長期滞在ビザは自動取得できないため、移住を考える場合は別途ビザ取得を検討しましょう。
日本で不動産を購入する際の手続きは、一般的な流れとほとんど変わらず、外国人にとってもシンプルです。
自分の希望に合った物件を探し、気に入った物件が見つかったら不動産会社に購入の意思を伝えると、不動産会社が売主と交渉を進めます。
売買契約を締結し手付金を支払うと契約成立となります。残額は海外送金や現金で支払い、日本の銀行口座がなくても問題ありません。全額支払い後、所有権移転手続きが完了し、引き渡しとなります。
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日本で住宅を購入するときは、不動産自体の値段に加えてさまざまな税金の支払いが発生します。これらの税金は、「購入時」だけでなく「購入後」に支払うものもあります。
たとえば、購入時にかかる税金には以下のようなものがあります。
不動産購買時にかかる税 | |
印紙税 | 500〜1,000万円の物件で1万円、1,000万〜5,000万円の物件は2万円 |
不動産取得税 | 不動産価格の3〜4% |
登録免許税 | 不動産価格の0.15〜0.4% |
仲介手数料 | 不動産価格の3〜5% +0〜6万円と消費税 |
不動産購入後にかかる税金 | |
固定資産税 | 固定資産税評価額×1.4% |
都市計画税 | 固定資産税評価額×税率(上限0.3%) |
購入後にかかる税金は、物件の価格ではなく各市町村や都が定めた固定資産税評価額を基に計算します。
固定資産税評価額とは、固定資産税や都市計画税の基準となる価格のこと。家や土地を所有すると、役所から届く固定資産税の納税通知書で確認できます。
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これまで日本の住宅の買い方を述べてきましたが、実際に購入するときに気になるのは実際の物件価格ではないでしょうか。
日本の平均的な家族構成は核家族、つまり親2人と子どもが1〜2人の合計3〜4人とされ、3LDKや4LDKの物件を購入する家庭が多いようです。東京都の3〜4LDKの物件価格の平均を見てみましょう。
以下は面積80平方メートルほどの3〜4LDK、築10年ほどの住宅価格です。土地の値段は含みません。
ランキング | 区 | 價格 |
No.1 | 渋谷区 | 1億1,000万〜1億3,000万円 |
No.2 | 目黒区 | 9,600万〜1億2,000万円 |
No.3 | 千代田区 | 9,200万〜1億1,000万円 |
No.4 | 港区 | 8,400万〜1億円 |
No.5 | 中野区 | 8,300万〜1億円 |
No.6 | 品川区 | 7,800万〜9,500万円 |
No.7 | 世田谷区 | 7,600万〜9,300万円 |
No.8 | 中央区 | 7,600万〜9,300万円 |
No.9 | 新宿区 | 75,00万〜9,100万円 |
No.10 | 杉並区 | 7,300万〜9,000万円 |
(引用:HowMa マガジン「【2020年最新版】東京23区のマンション相場価格を徹底レポート!都内のマンションはどの区が安い?どの区高い?」)
住宅価格は立地や近隣にどんな路線が通っているかなど、さまざまな要素が関係します。都心部である港区や渋谷区には高級住宅地や商業エリアが多いため、物件価格は非常に高く、1億円以上の物件も珍しくありません。特に、港区の麻布や渋谷の松濤といったエリアは、富裕層向けの高級マンションや戸建てが多く、予算に余裕がある人向けの市場となっています。
さらに、世田谷区や目黒区などの人気エリアも依然として高価格帯に分類されます。ファミリー層に人気があり、落ち着いた住宅街が広がるこれらのエリアは、都心へのアクセスの良さもあり、住環境のバランスが取れたエリアと言えるでしょう。
東京の不動産市場はエリアごとに大きな価格差があるため、自分のライフスタイルや予算に合った地域を選ぶことが重要です。
南青山リアルエステートは、日本にある外国人向けの不動産会社です。外国人が安心して日本の不動産を購入・運用できるよう、専門的な知識と実績を活かした以下のようなサポートを提供しています。
・多言語対応(英語・中国語)
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単なる物件探しのパートナーではなく、日本の不動産市場を深く理解し、購入から運用までのプロセスを支える心強いサポーターです。初めて日本で不動産を購入する方は気軽に問い合わせしてみましょう!
日本で家を買いたいという夢をもっている在日外国人の方は少なくないでしょう。現在の収入やビザの種類、ローンなど要件を整理したうえで、購入を検討するようにしましょう。
ライター
現在はMATCHAの台湾版編集者を務めています。台湾の彰化県出身で、過去台湾で日本人向けの可能ガイドや日本のテレビ局での取材コーディネーターに従事していました。旅行プランの立案が得意で、特に食べ物や温泉などに関連する観光スポットが得意分野です。趣味は写真を撮ることで、特に食べ物やポートレートの写真が好きです。バーや居酒屋などおじさんがよく行くところが好きなので、「MATCHAおじさん」と自称しています。